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【第704回】 2025年の流行語から中国の“今”を洞察

中国社会の変化を読み解く注目ワード10選(前編)

中国共通 共通 消費トレンド

SUMMARY

江蘇省ではアマチュアサッカーリーグ「蘇超」が大いに盛り上がった 中国の雑誌『咬文嚼字』は毎年「10大流行語」を発表し、その年の社会意識や価値観を切り取っています。 2025年版も社会・経済・テクノロジーの変化を色濃く反映する言葉が並びました。今号ではその中から前編として、5つのキーワードを紹介します。 まずは「韌性」。レジリエンスのことで、竹やゴムのように圧力を受けても折れずに回復する力を意味します。 近年は「経済の韌性」「サプライチェーンの韌性」といった表現が、政府文書や報道で多用され、外部環境が不安定な中でも持続的成長を志向する中国社会の自己認識がうかがえます。 次に「具身智能」。ヒト型ロボットに代表される、“身体”のあるAI(人工知能)のことです。AIが単なる考える存在から、行動する存在へと進化する段階…

江蘇省ではアマチュアサッカーリーグ「蘇超」が大いに盛り上がった
 中国の雑誌『咬文嚼字』は毎年「10大流行語」を発表し、その年の社会意識や価値観を切り取っています。

 2025年版も社会・経済・テクノロジーの変化を色濃く反映する言葉が並びました。今号ではその中から前編として、5つのキーワードを紹介します。

 まずは「韌性」。レジリエンスのことで、竹やゴムのように圧力を受けても折れずに回復する力を意味します。

 近年は「経済の韌性」「サプライチェーンの韌性」といった表現が、政府文書や報道で多用され、外部環境が不安定な中でも持続的成長を志向する中国社会の自己認識がうかがえます。

 次に「具身智能」。ヒト型ロボットに代表される、“身体”のあるAI(人工知能)のことです。AIが単なる考える存在から、行動する存在へと進化する段階に入ったことを象徴しています。

 3つ目は江蘇省のアマチュアサッカーリーグ「蘇超」。市民参加型の大会が大きな熱狂を生み、各地で「○○超」が誕生しました。地域文化とスポーツを結びつける新しいモデルです。

 4つ目は「賽博対賬」。異なる国・地域の若者がSNS上で日常の暮らしや価値観を共有し、互いの認識をすり合わせる動きを指します。

 TikTok規制をきっかけに、多くのアメリカ人が中国のSNSに流入し、食事、仕事、家族観といった生活の実像を直接語り合いました。

 国家やメディアを介さず、個人同士がリアルな体験を突き合わせるこの現象は、デジタル時代ならではの新しい民間外交となりました。

 5つ目は「数字游民」(デジタルノマド)。場所に縛られず働く人々を指し、中国でも受け入れを進める動きが広がっています。

 これらの流行語からは、中国が”耐える”力をベースに、AI実装、地域活性、越境コミュニケーション、柔軟な働き方へと進化していることを示唆しています。次号では残る5つの言葉を通じて、さらに中国の現在地を探っていきます。

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