【第712回】 中国で広がる「好き」起点の消費
中国消費を読み解く「興趣」8分野
中国共通
共通
消費トレンド
SUMMARY
SNSで話題の場所を訪れる「打卡」(チェックイン)トレンド旅は人気 会報誌1&2月合併号で特集した成長が期待される「興趣」(興味・趣味)の8大分野について。改めて整理してみると、中国消費の変化の方向がよく見えてきます。 まず都市部で急速に広がっているのがロッククライミングです。運動と社交を兼ねた都市型スポーツとして人気が高まり、関連施設や装備、コミュニティが形成されています。 手編み・ハンドメイドは、癒やしや自己表現を求める若い世代の間で広がり、材料や道具、ワークショップなど多様な消費を生んでいます。 AIコーディングも注目分野の一つで、AIツールを使って一般ユーザーがアプリやサービスを作る動きが広がり、学習サービスや関連ツールの市場が拡大しています。 さらにSNSで話題の場所を訪れる「打卡」(チェックイン)…

会報誌1&2月合併号で特集した成長が期待される「興趣」(興味・趣味)の8大分野について。改めて整理してみると、中国消費の変化の方向がよく見えてきます。
まず都市部で急速に広がっているのがロッククライミングです。運動と社交を兼ねた都市型スポーツとして人気が高まり、関連施設や装備、コミュニティが形成されています。
手編み・ハンドメイドは、癒やしや自己表現を求める若い世代の間で広がり、材料や道具、ワークショップなど多様な消費を生んでいます。
AIコーディングも注目分野の一つで、AIツールを使って一般ユーザーがアプリやサービスを作る動きが広がり、学習サービスや関連ツールの市場が拡大しています。
さらにSNSで話題の場所を訪れる「打卡」(チェックイン)トレンド旅、体験型コンテンツとして人気が高まる博物館探訪、ペットをきっかけに交流が生まれるペット社交など、体験やコミュニティを軸とした分野も成長しています。
生活の中では、自宅で本格的なコーヒーを楽しむ家庭用カフェコーナー、データを活用して健康管理を行うサイバー養生など、日常の質を高める趣味も広がっています。
これら8分野に共通するのは、単にモノを購入する消費ではなく、自分の興味のある世界に深く関わり、上達や達成感を得る体験に価値が置かれている点です。商品、サービス、コミュニティが一体となり、長く続く市場を形成しているのが特徴と言えるでしょう。
中国市場でこれから重要になるのは、「何を売るか」以上に、「人々の好きな世界をどれだけ理解し支えられるか」という視点ではないでしょうか。
日本企業にとって重要なのは、商品そのものだけでなく、その趣味や活動を支える道具、知識、体験の提供まで視野に入れること。いわばユーザーの「好き」を支える伴走者になることです。そうした視点を持つ企業ほど、中国の新しい消費市場の中で存在感を高めていくのではないでしょうか。

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