【第713回】 広告は「流量」から「体験」へ
中国ネット広告、次の主役はAIとショート動画
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SUMMARY
ショート動画を中心とした動画広告が急速に伸びている 会報誌1&2月合併号でレポートした中国のインターネット広告市場。2025年の市場規模は7,257億元(約15兆円)に達し、前年比11.5%の成長となりました。 さらにECプロモーションやSNSマーケティングなどを含めたインターネットマーケティング全体では8,818億元で、両者を合わせた市場規模は1兆6,075億元に達しています。 広告の形式を見ると、現在の中国市場を牽引しているのは「EC広告」と「動画インフィード広告」の二つです。EC広告は直接的に販売につながる点が評価され、市場の約3割を占めています。 一方で従来型のバナー広告は存在感を弱め、ショート動画を中心とした動画広告が急速に伸びています。中国ではショート動画コンテンツが日常的に閲覧されており、プラットフォーム側のレコメンド…

会報誌1&2月合併号でレポートした中国のインターネット広告市場。2025年の市場規模は7,257億元(約15兆円)に達し、前年比11.5%の成長となりました。
さらにECプロモーションやSNSマーケティングなどを含めたインターネットマーケティング全体では8,818億元で、両者を合わせた市場規模は1兆6,075億元に達しています。
広告の形式を見ると、現在の中国市場を牽引しているのは「EC広告」と「動画インフィード広告」の二つです。EC広告は直接的に販売につながる点が評価され、市場の約3割を占めています。
一方で従来型のバナー広告は存在感を弱め、ショート動画を中心とした動画広告が急速に伸びています。中国ではショート動画コンテンツが日常的に閲覧されており、プラットフォーム側のレコメンド技術の進化も、この流れを後押ししています。
プラットフォーム別に見ると、EC・検索・ショート動画の三つが市場の中心です。特に注目されるのが「興趣電商」と呼ばれるモデルで、ライブ配信やおすすめフィードを通じて購買を促す仕組みが急速に拡大しています。
また検索分野では、AI技術を組み込んだ新しい検索広告も登場し、市場構造に変化が生まれています。
市場の集中度も高く、抖音(TikTok)、アリババ、テンセントの三社だけで市場の約3分の2を占めています。一方で小紅書(RED)のようなコミュニティ型プラットフォームも急成長しており、「コミュニティ+検索」という独自の仕組みで広告価値を高めています。
今後のキーワードはやはりAIです。AIは単なる効率化ツールではなく、マーケティング全体を動かす中枢へと変わりつつあります。
中国の広告市場は、広告枠を買う時代から、生活シーン全体を設計するマーケティングへと進化していると言えるでしょう。海外企業にとっても、この変化を理解することが中国市場攻略の重要なポイントになりそうです。
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