第714回】 小売シェア0.02%ながら2030年に2兆円規模へ
微醺(ほろ酔い)から広がるノンアル市場
中国共通
食品
消費トレンド
SUMMARY
中国では、「微醺(ほろ酔い)」を楽しむスタイルが依然として主流 中国でもノンアルコール飲料への関心が徐々に高まりつつあります。 市場調査会社・中研普華のデータによると、中国のノンアルコールビール市場は2020年の30億元から2024年には120億元へと拡大し、わずか4年で約4倍となりました。さらに2030年には1,000億元規模に達するとの予測もあり、成長期待の高い分野といえます。 一方で、流通の現場を見ると市場はまだ発展途上です。 小売データ分析会社・馬上贏によれば、スーパーやコンビニでの販売シェアは約0.02%にとどまり、店頭のSKUも30種類前後と限定的です。需要の芽は出ているものの、日常的な選択肢としてはこれからという段階です。 実際の飲用者を見ると、独Statistaの調査ではビール習慣飲用者の約12%がノンアルコールビールを取…

中国でもノンアルコール飲料への関心が徐々に高まりつつあります。
市場調査会社・中研普華のデータによると、中国のノンアルコールビール市場は2020年の30億元から2024年には120億元へと拡大し、わずか4年で約4倍となりました。さらに2030年には1,000億元規模に達するとの予測もあり、成長期待の高い分野といえます。
一方で、流通の現場を見ると市場はまだ発展途上です。
小売データ分析会社・馬上贏によれば、スーパーやコンビニでの販売シェアは約0.02%にとどまり、店頭のSKUも30種類前後と限定的です。需要の芽は出ているものの、日常的な選択肢としてはこれからという段階です。
実際の飲用者を見ると、独Statistaの調査ではビール習慣飲用者の約12%がノンアルコールビールを取り入れています。
背景にあるのは健康意識の高まりで、中国酒業協会の調査でも「肝臓への配慮」や「二日酔い回避」といった理由が上位に挙がっています。消費シーンも平日の一人飲みや接待、家庭の食事へと広がりつつあります。
こうした状況を、日本と比べると違いがより鮮明になります。
日本ではノンアルコールビールはすでに日常の飲料として定着しており、市場規模は2024年に2009年比で約7倍にまで拡大しました。運転時や仕事中でも楽しめる選択肢として、生活に自然に溶け込んでいます。
一方、中国では依然として「微醺」(ほろ酔い)を楽しむ文化が主流で、低アルコールからノンアルコールへと段階的に市場が広がっている状況です。
まだ小さな市場ではありますが、健康志向の高まりを背景に、今後は新たな飲用習慣として浸透していく可能性がありそうです。
Copyright © CAST Global Consulting Co., Ltd. All Rights Reserved.