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【中国消費洞察メルマガ 第726号】バズを生む抖音、ファンを育てる快手

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2026年6月17日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第726号】
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 こんにちは!キャストグローバルの大亀です。

 江西省の三清山を登りました。上饒市から北へ約70キロメートル。道教の最高神である「玉清」「上清」「太清」の三神に由来する道教の聖地で、2008年にはユネスコ世界自然遺産にも登録されています。

 まずはロープウェイで8合目付近まで上がります。そこから標高1,817メートルの最高峰「玉京峰」を目指し、整備された階段や遊歩道を歩きます。長年の風化や浸食によって形成された花崗岩の岩峰群と立ち込める霧が織りなす風景は幻想的で、まるで仙境に迷い込んだかのような雰囲気です。

 三清山で特に有名なのが「巨蟒出山」。高さ約128メートルの花崗岩の岩柱で、巨大なニシキヘビが頭をもたげて天へ向かって伸びているように見えることから、その名が付けられました。英国の世界記録認証機関(WRCA)から「世界最高の天然花崗岩峰柱」として認証されており、その圧倒的な存在感に思わず目を奪われます。

 岩峰が林立する景観から「小黄山」とも呼ばれていますが、個人的には安徽省の黄山よりも、奇岩が連なる湖南省の張家界に近い印象を受けました。最高峰を目指さなければ比較的アップダウンも緩やかで、登山というより絶景の中を散策する感覚で楽しめます。江西省を訪れる機会があれば、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

 今週のコラムは、会報誌5月号で特集した抖音(ドウイン・TikTok)と快手(クアイショウ)の違いについてです。では、中国消費洞察メルマガ第726号をお送りいたします。

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中国歴25年の日本人コンサルタントがお届けする中国消費・マーケティング情報です。中国の消費現場、トレンド、ネット・EC、小売・流通、消費者動向などを2分前後の動画で解説します。
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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第726回)
   ◆「流量経済」と「信頼経済」の違いとは?
    ~バズを生む抖音、ファンを育てる快手~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2026年5月号(vol.134)発行
     (詳細)https://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第726回)
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【第726回】 「流量経済」と「信頼経済」の違いとは?
~バズを生む抖音、ファンを育てる快手~

 中国のショート動画市場を語るうえで欠かせないのが、抖音(ドウイン・TikTok)と快手(クアイショウ)の存在です。

 両者はともに7億人規模のユーザーを抱える巨大プラットフォームですが、その成り立ちやユーザー文化、ビジネスモデルには大きな違いがあります。

 最も大きな違いの一つがユーザー構成です。抖音が一線・二線都市を含む幅広い層に利用されているのに対し、快手の主力ユーザーは「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市や県、郷・鎮、農村部に集中しています。

 快手の公式データによると、三線級都市以下のユーザー比率は約6割。都市ランク別では四線級都市が23%、五線級都市が22%を占めており、両者を合わせると全体の半数近くに達します。

 中国市場の今後の成長余地が大きい下沈市場を攻略するうえで、快手は極めて重要なプラットフォームといえるでしょう。

 コンテンツ拡散の仕組みも対照的です。抖音は高度なアルゴリズムによって人気コンテンツを一気に拡散する仕組みを採用しています。そのため、短期間で数千万回再生される動画が生まれる一方、アルゴリズムに評価されなければほとんど視聴されないこともあります。

 一方、快手は比較的“広くあまねく”トラフィックを配分する仕組みを採用しています。フォロワー数の少ない一般ユーザーや中小規模の配信者にも一定の露出機会が与えられるため、新規参入者でもファンを獲得しやすい環境が整っています。

 ユーザーと配信者の関係性にも違いがあります。抖音では「視聴者とタレント」のような関係が中心で、人気コンテンツを楽しむことが主目的です。

 一方の快手では、配信者とユーザーの距離が近く、長年のフォロワーの名前を覚えている配信者も少なくありません。日常会話のような交流が行われることも多く、「友人」や「顔見知り」に近いコミュニティが形成されています。

 この違いはECにも表れます。抖音が話題性や拡散力を活用した「爆発的ヒット商品」と相性が良いのに対し、快手はリピート購入型ビジネスとの親和性が高いのが特徴です。

 快手には「老鉄(ラオティエ)」と呼ばれる強い信頼関係を基盤としたコミュニティ文化があり、ユーザーは信頼する配信者から継続的に商品を購入します。

 つまり、抖音が「流量経済」の代表格だとすれば、快手は「信頼経済」の代表格です。どれだけ多くの人に見られるかを重視する抖音に対し、快手ではどれだけ深い信頼関係を築けるかが成功の鍵となります。

 中国市場、とりわけ下沈市場を攻略するうえで、この違いを理解することは非常に重要だといえるでしょう。

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◆中国「谷子経済」分析レポート(17)
 ~「痛カルチャー」コラボ成功のための指針

 食品ブランドなら、限定版パッケージに缶バッジやステッカーなどを添付。ファッションブランドなら「痛Tシャツ」や「痛バッグ」を展開。家庭用品ブランドなら、IPを使った収納ボックスやインテリア雑貨を企画するなど、あくまで実用性に軸を置き、「主力商品+エモグッズ」の組み合わせで、ブランド本来の価値を保ちつつIPの効果を利用することが望ましい......

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◆TikTok Shop、日本市場の可能性と攻略ポイント(4)
 ~TikTok Shop日本市場に見る三つの特徴③〜コアファン層と長時間ライブが安定した販売に

 ACG(アニメ・ゲーム・コミック)関連の消費が力強く伸びている。「玩具・ホビー」カテゴリーはGMV上位5位以内に入り、食品や家電を上回る水準となった。フォロワー数約16万人のインフルエンサーでも、二次元ファンに的確に訴求することで、年間86万ドルのGMVを実現しており、コアファン層の高い購買意欲がうかがえる......

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◆TikTok Shop、日本市場の可能性と攻略ポイント(3)
 ~TikTok Shop日本市場に見る三つの特徴②〜インフルエンサーが販売を牽引、提携モデルは少数精鋭

 日本市場においては、インフルエンサー(クリエイター)が販売を牽引する中心的な役割を担っている。2025年には、インフルエンサー経由の売上が、自社運営やモール経由の販売を大きく上回った。注目すべきは、有力店舗ほどインフルエンサーの数をむやみに増やすのではなく、自社ブランドとの親和性やコンテンツの世界観を重視している点だ......

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◆TikTok Shop、日本市場の可能性と攻略ポイント(2)
 ~TikTok Shop日本市場に見る三つの特徴①〜信頼形成が成功の鍵?コンテンツは「商品説明書」として機能

 日本の消費者は一般的に購買に対して慎重で、安全性や信頼性を重視する傾向が強い。そのため、TikTok上のコンテンツは単なる売り込みではなく、商品の理解を促す情報提供と信頼を醸成する手段として機能している......

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◆TikTok Shop、日本市場の可能性と攻略ポイント(1)
 ~世界同時拡大するTikTok Shopの最新動向

 2025年、TikTokを活用したEC(電子商取引)は、グローバルで本格的な成長フェーズに入った。アメリカでは、TikTokの事業継続を巡る規制や議論の方向性が一定程度見通せるようになり、企業側も投資判断を下しやすい環境が整いつつある。一方で、東南アジアではインドネシアやタイを中心に、ライブ配信と連動した購買モデルが急速に浸透し、市場拡大が続いている......

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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(22)
 ~ヒト型ロボット時代の到来と日本企業に迫る選択

 ヒト型ロボットは、エンボディードAIの中核的な存在だ。その進化の方向は産業全体の動きを映し出している。2025年は量産が本格的に始まった年とされ、2026年以降も主要企業が先行しながら、生産能力の拡大が続く見通しだ。今後の市場拡大も見込まれている。中国では2030年に販売台数が約26万台、2035年には約260万台に達すると予測されている......

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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(21)
 ~中国ヒト型ロボット業界を牽引する主要企業④〜エンボディードAIで差別化を図る星動紀元(Robot Era)と衆擎機器人(EngineAI)

 星動紀元(Robot Era)は2023年設立で、本社は北京にある。清華大学(中国を代表する理工系トップ大学)の研究機関から生まれた企業で、同大学が出資するエンボディードAI分野のスタートアップとして位置づけられる。技術面では、ハードウェアからソフトウェアまでを自社で開発する体制で、主要なハードウェアも大部分を内製化している......

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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(20)
 ~中国ヒト型ロボット業界を牽引する主要企業③〜研究開発市場を開拓する加速進化(Booster Robotics)と松延動力(Noetix Robotics)

 加速進化(Booster Robotics)は2023年に設立され、本社は北京にある。研究・教育分野向けのヒト型ロボットの開発・製造に特化している。技術面では、視覚情報から判断・動作までを一体で処理する独自の制御モデルを開発。環境変化への対応力や動作の安定性に強みを持つ。「安定性」と「耐久性」を重視した設計が特徴だ......

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■新着統計データ一覧
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◆2025年中国不動産市場の基本状況④〜不動産開発景気指数
◆2025年中国不動産市場の基本状況③〜不動産開発企業の資金調達状況
◆2025年中国不動産市場の基本状況②〜新築商品用不動産の販売および在庫状況
◆2025年中国不動産市場の基本状況①〜不動産開発投資の動向

統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2026年5月号(vol.134)発行

 会報誌2026年5月号(vol.134)の巻頭特集では、中国のショート動画プラットフォーム「快手」(クアイショウ)を取り上げました。

 中国のショート動画市場といえば、抖音(ドウイン・TikTok)や小紅書(RED)を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし快手は、それらとは異なる独自のポジションを築いています。最大の特徴は、中国の「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市、県、郷・鎮、農村部などに深く浸透している点です。

 2026年3月時点で、快手の月間アクティブユーザー数は7億人を超えています。プラットフォーム上では、ユーザー同士が「老鉄」(ラオティエ、気心の知れた仲間の意)と呼び合い、ライブ配信やショート動画を通じて長期的な信頼関係を築いています。この信頼関係を基盤とした「信頼経済」は、年間流通取引総額(GMV)約1兆6,000億元規模の巨大なEC市場を生み出しています。

 快手ユーザーの多くは、派手なブランドイメージよりも、誠実さや実用性、コストパフォーマンスを重視する傾向があります。また下沈市場では依然として消費のアップグレードが進んでおり、日本企業にとっても大きなビジネスチャンスが存在しています。

 今号では、快手の発展の歩みやユーザー特性、商業エコシステムを整理するとともに、日本企業が中国下沈市場へアプローチする際の可能性や活用方法について分析しました。

 業界研究では、中国の自動運転産業を特集しました。

 自動運転は単なる技術革新にとどまらず、人やモノの移動コストを引き下げ、物流やモビリティサービスのあり方そのものを変えつつあります。特に中国では、百度(バイドゥ)のApollo、小馬智行(Pony.ai)、文遠知行(WeRide)などを中心に、自動運転タクシー(ロボタクシー)の商業運行が急速に拡大しています。

 また無人配送車や自動運転トラックの活用も進み、物流分野における人手不足対策や効率化にも大きな役割を果たしています。さらに鉱山や港湾、工業団地などの限定エリアでは、すでに大規模な無人運行ネットワークが構築されつつあります。

 中国政府は制度整備や実証環境の整備を積極的に進めており、自動運転の商業化において世界をリードする存在となっています。一方、日本でも高度自動運転の実証や制度整備が進みつつあり、中国市場の動向は今後のモビリティ産業を考える上で重要な参考事例となっています。

 今号では、中国自動運転市場の現状や政策動向、ロボタクシーや無人物流の最新事例を整理し、中国がどのように世界最大級の自動運転ネットワークを構築しているのかを分析しました。

 マーケティングコラムでは、中国ペット市場の最新動向を取り上げました。

 近年、中国ではペットを単なる飼育対象ではなく、家族の一員として捉える「ペットの家族化」が進んでいます。こうした価値観の変化を背景に、ペット市場は安定した成長を続けており、2028年には市場規模が4,000億元を突破する見通しです。

 なかでも市場成長を牽引しているのが「猫経済」(ネコノミクス)です。都市部の住環境やライフスタイルとの相性の良さからネコの飼育数は大幅に増加し、関連商品の市場も急速に拡大しています。ペットフードや用品だけでなく、医療、保険、高齢ペット向けサービス、人とペットが共に暮らす住環境づくりなど、新たな需要も生まれています。

 今号では、中国ペット市場の成長要因や消費者動向を整理するとともに、「猫経済」を中心とした最新トレンドや今後の市場機会について考察しました。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』
2026年5月号(vol.134) もくじ
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【巻頭特集】中国ショート動画「快手」分析レポート
7億人の「老鉄」が支える地方のライブコマース消費
中国「下沈市場」攻略の切り札「快手」(クアイショウ)

【業界研究】中国自動運転業界分析レポート
実証実験から本格的な事業化・普及段階へ
ロボタクシーが成長を牽引!中国「自動運転」産業

【マーケティングコラム】中国ペット市場の現状と発展動向
「猫経済」(ネコノミクス)が成長を牽引
ペットの“家族化”で拡大続く中国ペット市場

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【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
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