【第703回】 イケイケドンドンはもういらない…
2025年「中国消費トレンド番付」が示す“身の丈”
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消費トレンド
SUMMARY
会報誌12月号では、毎年恒例となっている「中国消費トレンド番付」を発表しました。 横綱選びについては、正直かなり悩みました。個人的には、年初に世界的な衝撃を与えた生成AI(人工知能)の「Deepseek(ディープシーク)」、そして同じく世界的ブームとなったPOP MART(ポップマート)の人気キャラクター「Labubu(ラブブ)」が有力候補でした。 しかし中国消費全体に与えた“マクロ”的な影響という視点で考えると、やや決め手に欠けるのではないか…。熟考を重ねた結果、昨年の横綱でもあった「以旧換新(買い替え)政策」を2年連続で、そして2023年に関脇に選出した「即時零售(インスタント・リテール)」を並べて評価することにしました。 いずれもトピックとしての目新しさはありません。しかし前者は、失速する中国消費を下支えした政策としての…
会報誌12月号では、毎年恒例となっている「中国消費トレンド番付」を発表しました。
横綱選びについては、正直かなり悩みました。個人的には、年初に世界的な衝撃を与えた生成AI(人工知能)の「Deepseek(ディープシーク)」、そして同じく世界的ブームとなったPOP MART(ポップマート)の人気キャラクター「Labubu(ラブブ)」が有力候補でした。
しかし中国消費全体に与えた“マクロ”的な影響という視点で考えると、やや決め手に欠けるのではないか…。熟考を重ねた結果、昨年の横綱でもあった「以旧換新(買い替え)政策」を2年連続で、そして2023年に関脇に選出した「即時零售(インスタント・リテール)」を並べて評価することにしました。
いずれもトピックとしての目新しさはありません。しかし前者は、失速する中国消費を下支えした政策としての貢献度を、後者はフードにとどまらず、“何でも”近隣のリアル店舗から即時に届けてくれる利便性とスピードによって、従来のEC(電子商取引)を凌駕する勢いを見せている点を高く評価しました。
2025年は、私自身も仕事の中でAIを活用する場面が一気に増えた年でした。検索や翻訳、ちょっとした調べものは、生成AIに頼ることが日常になっています。企業マーケティングにおいても、いかに生成AIに“好かれ”、前向きに表示してもらうか、つまりGEO(生成エンジン最適化)が新たな至上命題になりつつあります。
中国経済の先行き不透明感が増す中、人々は自然と「身の丈」や「ありのまま」を求めるようになっています。行き過ぎた広告や現実とかけ離れた表現は敬遠され、本来の姿、本当の価値を知りたい…。そうした思いに正直に向き合い、誠実に伝えようとする企業やブランドに、より強い信頼が寄せられているように感じます。
このような価値観の変化は、実物を見て体験できるリアル消費への回帰を促し、外食産業においても、すでに調理・加工済みで温めるだけの「預製菜(レトルト食品/半調理品)」を敬遠する動きへとつながっています。
イケイケドンドンの時代は過ぎ去り、目の前の生活の中で「小さな幸せ」を大切にする…。背伸びをしない生き方は、バブル崩壊後の日本と重なる部分も多いのではないでしょうか。
“失われた30年”の中で培われてきた日本の経験やノウハウを、今の中国の実態に照らし合わせながらアレンジしていけば、まだまだ戦える日本企業は少なくないはずです。
低迷する中国経済から目をそらすのではなく、むしろチャンスと捉え、立ち向かってほしい…。そんな思いを込めて、2025年の番付をレポートしました。
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