【中国消費洞察メルマガ 第725号】7億人の地方在住ユーザーが利用する「快手」
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2026年6月10日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第725号】
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こんにちは!キャストグローバルの大亀です。
江西省の上饒を訪れました。上饒市内から車で約1時間。近年、中国国内で高い人気を集めている観光スポット「望仙谷」に足を運びました。断崖絶壁に建つ古風な建築群と、夜間のライトアップによる幻想的な景観で知られ、「中国版天空の城」とも呼ばれています。
景区(観光エリア)自体はそれほど大きくなく、メインエリアの全長は1キロメートル程度でしょうか。ただし、谷沿いに広がる街並みを抜け、山肌に張り付くように建てられた城のような建物へ向かうには、何段もの階段を上る必要があります。
観光客は日が傾くにつれて徐々に増え始め、あたりが薄暗くなる頃には、至るところで提灯に明かりが灯されます。ライトアップされた建物群が、まるで遠くの山中に浮かび上がったかのように見える光景は実に幻想的で、どこか映画のワンシーンを眺めているような気分になりました。
それもそのはず⋯。実は、この望仙谷は歴史ある村落を保存したものではなく、2020年頃に観光地として大規模に開発されたものです。コロナ禍の国内旅行ブーム、さらには写真映えの絶好の撮影スポットとして、SNS等で大人気となったようです。観光地もSNSを意識した取り組みが大事ですね。
今週のコラムは、会報誌5月号で特集したショート動画・ライブ配信アプリ「快手(クアイショウ)」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第725号をお送りいたします。
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中国歴25年の日本人コンサルタントがお届けする中国消費・マーケティング情報です。中国の消費現場、トレンド、ネット・EC、小売・流通、消費者動向などを2分前後の動画で解説します。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第725回)
◆「下沈市場」攻略の新たな突破口となるか?
~7億人の地方在住ユーザーが利用する「快手」~
2. 新着コンテンツ一覧
3. 新着統計データ一覧
4. お知らせ
会報誌「中国消費洞察」2026年5月号(vol.134)発行
(詳細)https://www.cast-marketing.com/newsletter/
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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第725回)
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【第725回】 「下沈市場」攻略の新たな突破口となるか?
~7億人の地方在住ユーザーが利用する「快手」~
会報誌5月号では、中国で抖音(ドウイン・TikTok)と並ぶ人気を誇るショート動画・ライブ配信アプリ「快手(クアイショウ)」を特集しました。
実は当会報誌でも、これまで快手について何度か取り上げてきました。ショート動画、ライブコマース、SNSといった中国デジタル市場を語る際の主要プレイヤーとして、比較分析やトレンド紹介の中で登場してきたからです。
しかし、月間アクティブユーザー数が7億人を超える巨大プラットフォームでありながら、快手そのものをテーマにした特集は今回が初めてです。その理由は、日本企業における快手への関心の低さにあります。
日本では日経新聞など主要メディアで取り上げられる機会も少なく、クライアントとの商談で話題になることも多くありません。一方、ライバルである抖音は、海外版のTikTokが世界的な知名度を持つこともあり、日本企業からの注目度も高くなっています。
快手への関心が高まらなかった背景には、そのユーザー構成があります。快手は中国で「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市や農村部の利用者比率が高く、これまで多くの日本企業が重視してきた一線級などの大都市の消費者層とは異なる市場として認識されてきました。
しかし近年、大都市では市場の成熟化が進み、新たな成長機会を求めて「下沈市場をどう攻略するか」が日本企業の間でも重要なテーマになりつつあります。
もっとも下沈市場は単一の市場ではありません。中国全土に広がる無数の地方都市や県、農村部の集合体であり、「この方法なら必ず成功する」といった万能な攻略法が存在するわけではありません。
それでも何らかの突破口を見つけたい・・・。その際、有力な切り口の一つとなりうるのが快手ではないかと考えています。なぜなら快手は、下沈市場の消費者と日常的につながる数少ない巨大プラットフォームだからです。
そこでまず快手とはどのようなアプリなのか、どのようなユーザーが利用し、どのような特徴や機能を持っているのかを整理しました。そのうえで、日本企業が快手をどのように活用し、下沈市場へのアプローチにつなげていくことができるのかについて考察しています。
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(19)
~中国ヒト型ロボット業界を牽引する主要企業②〜産業実装を加速する優必選(UBTECH)と楽聚機器人(LEJU Robotics)
優必選(UBTECH)は2012年に設立されたロボット企業で、本社は深圳にある。2023年12月に香港証券取引所に上場し、中国におけるヒト型ロボット分野の代表的な上場企業となっている。技術面では、ハードウェアからAIソフトウェアまでを自社で手がける体制を整えており、開発から製品化までを一貫して行える点が強みだ......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(18)
~中国ヒト型ロボット業界を牽引する主要企業①〜中国「第一グループ」を形成する宇樹科技(Unitree Robotics)と智元機器人(AgiBot)
宇樹科技(Unitree Robotics)は2016年に設立されたロボット企業で、本社は杭州にある。四足ロボットとヒト型ロボットの開発を主軸とし、中国の春節特別番組にも登場するなど、広く知られる存在となっている。技術面では、モーターや減速機といった主要部品の国産化を進めており、走行や跳躍に加え、側方宙返りといった高度な動作も実現している......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(17)
~ヒト型ロボット市場の構造と競争環境③〜標準化を主導する欧州と量産化を進める中国
中国は、ヒト型ロボットの量産と出荷において、世界の中心的な役割を担っている。電子機器(3C)や自動車分野で培われたサプライチェーンを背景に、まずはハードウェアを市場に投入。その後ソフトウェアを改良していくというアプローチにより、生産体制の立ち上げと市場拡大を同時に進めている......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(16)
~ヒト型ロボット市場の構造と競争環境②〜中核技術をリードする北米と精密部品を支える日本
2025年時点で、ヒト型ロボット産業は、北米、日本、欧州、中国の4地域を中心としたグローバルな産業構造が形成されている。各地域はそれぞれ異なる強みを持ち、役割分担が進んでいるのが特徴だ。北米はロボットの頭脳や制御を支える技術分野で先行。日本は精密部品の供給で存在感を発揮している。欧州は安全基準や規格整備に強みを持ち、中国は量産と実際の導入(社会実装)を主導している......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(15)
~ヒト型ロボット市場の構造と競争環境①〜中国企業が第一グループを形成
2025年、世界のヒト型ロボット市場は急速に拡大している。全体を見ると、完成品メーカーは300社を超え、年間出荷台数は1万7,000台、市場規模は28億8千万元に達した。用途は主に、倉庫・物流、製造現場での組立作業、教育や一般向けといった分野に集中している......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(14)
~応用領域・シーン別に見るヒト型ロボットの展開状況⑦〜交通 システム連携と立体的な移動へ進化
交通分野におけるエンボディードAIの活用は、自動運転、充電などのエネルギー供給の自動化、そして低空移動の三つの領域を中心に進んでいる。まず自動運転では、車両そのものが高度な判断能力を持つ「移動する知能」として進化している......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(13)
~応用領域・シーン別に見るヒト型ロボットの展開状況⑥〜家庭サービス 大きな可能性を持つ一方、課題も多い領域
「家庭向けサービスは、ヒト型ロボットにとって最も市場規模の拡大が期待される一方で、実現の難易度も高い分野だ。2025年時点では、これまでの技術デモ中心の段階から、実際の生活で役立つ製品への移行が始まりつつある。一部の企業は、家庭内で自律的に動くロボットの開発を進めている......
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◆中国ヒト型ロボット産業分析レポト(12)
~応用領域・シーン別に見るヒト型ロボットの展開状況⑤〜教育・研究 人材育成と技術創出の基盤
教育・研究分野において、ヒト型ロボットは二つの役割を担っている。一つは、高等教育や研究用途での活用だ。宇樹科技(Unitree Robotics)のH1やG1といった機種は、外部から機能を追加できる開発インターフェースを備えており、世界各国の大学や研究機関で導入が進んでいる......
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■新着統計データ一覧
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◆2025年中国不動産市場の基本状況④〜不動産開発景気指数
◆2025年中国不動産市場の基本状況③〜不動産開発企業の資金調達状況
◆2025年中国不動産市場の基本状況②〜新築商品用不動産の販売および在庫状況
◆2025年中国不動産市場の基本状況①〜不動産開発投資の動向
統計データ一覧はこちら >>
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2026年5月号(vol.134)発行
会報誌2026年5月号(vol.134)の巻頭特集では、中国のショート動画プラットフォーム「快手」(クアイショウ)を取り上げました。
中国のショート動画市場といえば、抖音(ドウイン・TikTok)や小紅書(RED)を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし快手は、それらとは異なる独自のポジションを築いています。最大の特徴は、中国の「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市、県、郷・鎮、農村部などに深く浸透している点です。
2026年3月時点で、快手の月間アクティブユーザー数は7億人を超えています。プラットフォーム上では、ユーザー同士が「老鉄」(ラオティエ、気心の知れた仲間の意)と呼び合い、ライブ配信やショート動画を通じて長期的な信頼関係を築いています。この信頼関係を基盤とした「信頼経済」は、年間流通取引総額(GMV)約1兆6,000億元規模の巨大なEC市場を生み出しています。
快手ユーザーの多くは、派手なブランドイメージよりも、誠実さや実用性、コストパフォーマンスを重視する傾向があります。また下沈市場では依然として消費のアップグレードが進んでおり、日本企業にとっても大きなビジネスチャンスが存在しています。
今号では、快手の発展の歩みやユーザー特性、商業エコシステムを整理するとともに、日本企業が中国下沈市場へアプローチする際の可能性や活用方法について分析しました。
業界研究では、中国の自動運転産業を特集しました。
自動運転は単なる技術革新にとどまらず、人やモノの移動コストを引き下げ、物流やモビリティサービスのあり方そのものを変えつつあります。特に中国では、百度(バイドゥ)のApollo、小馬智行(Pony.ai)、文遠知行(WeRide)などを中心に、自動運転タクシー(ロボタクシー)の商業運行が急速に拡大しています。
また無人配送車や自動運転トラックの活用も進み、物流分野における人手不足対策や効率化にも大きな役割を果たしています。さらに鉱山や港湾、工業団地などの限定エリアでは、すでに大規模な無人運行ネットワークが構築されつつあります。
中国政府は制度整備や実証環境の整備を積極的に進めており、自動運転の商業化において世界をリードする存在となっています。一方、日本でも高度自動運転の実証や制度整備が進みつつあり、中国市場の動向は今後のモビリティ産業を考える上で重要な参考事例となっています。
今号では、中国自動運転市場の現状や政策動向、ロボタクシーや無人物流の最新事例を整理し、中国がどのように世界最大級の自動運転ネットワークを構築しているのかを分析しました。
マーケティングコラムでは、中国ペット市場の最新動向を取り上げました。
近年、中国ではペットを単なる飼育対象ではなく、家族の一員として捉える「ペットの家族化」が進んでいます。こうした価値観の変化を背景に、ペット市場は安定した成長を続けており、2028年には市場規模が4,000億元を突破する見通しです。
なかでも市場成長を牽引しているのが「猫経済」(ネコノミクス)です。都市部の住環境やライフスタイルとの相性の良さからネコの飼育数は大幅に増加し、関連商品の市場も急速に拡大しています。ペットフードや用品だけでなく、医療、保険、高齢ペット向けサービス、人とペットが共に暮らす住環境づくりなど、新たな需要も生まれています。
今号では、中国ペット市場の成長要因や消費者動向を整理するとともに、「猫経済」を中心とした最新トレンドや今後の市場機会について考察しました。
そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2026年5月号(vol.134) もくじ
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【巻頭特集】中国ショート動画「快手」分析レポート
7億人の「老鉄」が支える地方のライブコマース消費
中国「下沈市場」攻略の切り札「快手」(クアイショウ)
【業界研究】中国自動運転業界分析レポート
実証実験から本格的な事業化・普及段階へ
ロボタクシーが成長を牽引!中国「自動運転」産業
【マーケティングコラム】中国ペット市場の現状と発展動向
「猫経済」(ネコノミクス)が成長を牽引
ペットの“家族化”で拡大続く中国ペット市場
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