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【第723回】 中国で広がる「家電も即配で!」消費

フードデリバリーで家電を買う時代へ

中国共通 ネット EC

SUMMARY

中国大手プラットフォーム「美団閃購」 日本では、家電やデジタル製品をフードデリバリー網で購入するという発想は、まだ一般的とは言い難いでしょう。家電は家電量販店やECで比較検討し、数日後に届くもの⋯そうした認識が依然として主流です。 しかし中国では、必要なものを「今すぐ手に入れる」ことが前提となり、家電やデジタル製品でさえ、30分〜1時間程度で配送される時代へと移行しつつあります。 こうした変化を牽引しているのが、「即時零售」(インスタント・リテール)です。フードデリバリー網を活用し、注文後すぐに商品を届けるこの仕組みは、食品や日用品だけでなく、家電・デジタル分野にも急速に浸透しています。 中国大手プラットフォーム「美団閃購」(メイトゥアン・シャンゴウ)によれば、2025年には1億2千万人以上の若年層が同プラ…

中国大手プラットフォーム「美団閃購」
 日本では、家電やデジタル製品をフードデリバリー網で購入するという発想は、まだ一般的とは言い難いでしょう。家電は家電量販店やECで比較検討し、数日後に届くもの⋯そうした認識が依然として主流です。

 しかし中国では、必要なものを「今すぐ手に入れる」ことが前提となり、家電やデジタル製品でさえ、30分〜1時間程度で配送される時代へと移行しつつあります。

 こうした変化を牽引しているのが、「即時零售」(インスタント・リテール)です。フードデリバリー網を活用し、注文後すぐに商品を届けるこの仕組みは、食品や日用品だけでなく、家電・デジタル分野にも急速に浸透しています。

 中国大手プラットフォーム「美団閃購」(メイトゥアン・シャンゴウ)によれば、2025年には1億2千万人以上の若年層が同プラットフォーム上でデジタル家電を検索したようです。

 背景にあるのは、中国の若年層における消費行動の変化。従来のように大型セール時にまとめ買いするのではなく、「必要になった瞬間に購入し、すぐ使う」というスタイルが広がりつつあります。

 例えば、季節の変わり目には、「暑くなったから扇風機を買う」「雨が続くから除湿機を買う」といったニーズが急増。事前に準備するのではなく、その日の気温や天候に応じて購入を決定するのです。

 またギフト需要も変化しています。誕生日や記念日だけでなく、「今この瞬間に気持ちを伝えたい」という日常的な贈り物需要が拡大。配送スピードの向上によって、“プレゼントは事前に準備するもの”という感覚も薄れつつあります。

 さらに、中国では夜間消費の拡大も顕著です。深夜帯でもドライヤーや炊飯器、シェーバーなどが大量に購入されており、旅行や出張時にも、忘れ物は現地で即時購入するという考え方が広がっています。

 中国のインスタント・リテールは、単なる配送サービスではありません。消費者の時間感覚や購買行動を変え、流通構造そのものを再構築する存在へと進化しています。

 これは、日本企業にとっても無関係な話ではありません。今後は「何を売るか」だけでなく、「どれだけ早く届けられるか」も競争力の一部になっていく可能性があります。

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