【第725回】 「下沈市場」攻略の新たな突破口となるか?
7億人の地方在住ユーザーが利用する「快手」
中国共通
ネット
EC
SUMMARY
7億人の地方在住ユーザーが利用する「快手」 会報誌5月号では、中国で抖音(ドウイン・TikTok)と並ぶ人気を誇るショート動画・ライブ配信アプリ「快手(クアイショウ)」を特集しました。 実は当会報誌でも、これまで快手について何度か取り上げてきました。ショート動画、ライブコマース、SNSといった中国デジタル市場を語る際の主要プレイヤーとして、比較分析やトレンド紹介の中で登場してきたからです。 しかし、月間アクティブユーザー数が7億人を超える巨大プラットフォームでありながら、快手そのものをテーマにした特集は今回が初めてです。その理由は、日本企業における快手への関心の低さにあります。 日本では日経新聞など主要メディアで取り上げられる機会も少なく、クライアントとの商談で話題になることも多くありません。一方、ライバル…

会報誌5月号では、中国で抖音(ドウイン・TikTok)と並ぶ人気を誇るショート動画・ライブ配信アプリ「快手(クアイショウ)」を特集しました。
実は当会報誌でも、これまで快手について何度か取り上げてきました。ショート動画、ライブコマース、SNSといった中国デジタル市場を語る際の主要プレイヤーとして、比較分析やトレンド紹介の中で登場してきたからです。
しかし、月間アクティブユーザー数が7億人を超える巨大プラットフォームでありながら、快手そのものをテーマにした特集は今回が初めてです。その理由は、日本企業における快手への関心の低さにあります。
日本では日経新聞など主要メディアで取り上げられる機会も少なく、クライアントとの商談で話題になることも多くありません。一方、ライバルである抖音は、海外版のTikTokが世界的な知名度を持つこともあり、日本企業からの注目度も高くなっています。
快手への関心が高まらなかった背景には、そのユーザー構成があります。快手は中国で「下沈市場」と呼ばれる三線級以下の地方都市や農村部の利用者比率が高く、これまで多くの日本企業が重視してきた一線級などの大都市の消費者層とは異なる市場として認識されてきました。
しかし近年、大都市では市場の成熟化が進み、新たな成長機会を求めて「下沈市場をどう攻略するか」が日本企業の間でも重要なテーマになりつつあります。
もっとも下沈市場は単一の市場ではありません。中国全土に広がる無数の地方都市や県、農村部の集合体であり、「この方法なら必ず成功する」といった万能な攻略法が存在するわけではありません。
それでも何らかの突破口を見つけたい・・・。その際、有力な切り口の一つとなりうるのが快手ではないかと考えています。なぜなら快手は、下沈市場の消費者と日常的につながる数少ない巨大プラットフォームだからです。
そこでまず快手とはどのようなアプリなのか、どのようなユーザーが利用し、どのような特徴や機能を持っているのかを整理しました。そのうえで、日本企業が快手をどのように活用し、下沈市場へのアプローチにつなげていくことができるのかについて考察しています。
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